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カンタンなので、ぜひ覚えておいてください。
まず、重ね着は
A 下着(ふつう他人に見せないウェア)
→ ウールか化学繊維。抗菌防臭加工があるとよりよい。
B 最少限の保護としての中間着
→ 化繊と混紡のTシャツ類やパンツなど。ストレッチ性があると快適!
のふたつがいちばん基本になります。
下着としての半袖や長袖に、やや厚手の長袖の中間着を重ねて着ることもよくあります。
これらはベースレイヤーと呼称されることが多いです。
これらのウェアのうえに
C 保温
→ 胸までのハーフジップで温度調節ができる長袖シャツ、下半身はズボンの下のタイツなど。
もっと寒いときはフリースジャケット、ダウンウェアなどすばやく脱ぎ着できるもの。
D 防風・防水・保温
→ ゴアテックスに代表される防水透湿素材の雨具やジャケット・パンツなど。
風が防げることで結果的に保温をおおいに助けます。
E 末端部の保温または日射からの保護
→ ウールやフリースの手袋やビーニー、通気性がよく軽いナイロンの帽子など。
の役割を果たす衣服などを、状況に応じて組みあわせて着用します。
たとえば……
A+Bはもちろん
だれもいないところでは
A+Eが最適なこともあります。
Aは下着だから重ね着の選択から外せませんが、そのうえに着るB、C、D、Eの組み合わせは自由です。
すごく寒いところでは、A+B+C+D+Eになります。
こうした「重ね着」についての考え方はレイヤードシステムと呼ばれたりします。
さて、いろいろな自然環境において、重ね着でこまかい調整をするメリットっていったいなんでしょう?
ズバリ軽量化と省スペースです。
もし、豪華な船旅のように、いくつものスーツケースに衣服をありったけ詰めていくことができるならば、重ね着について悩む必要はまったくありません。
必要最少限の荷物だけを自力で持ち歩いて、安全・快適に自然を楽しもうとするからこそ、重ね着の考え方が必要になります。
山や海や川に行く前に天気や地形を調べて予想し、それに対応するために選んだ最少限の衣服類を有効活用するわけです。
新しいアウトドアウェアを買うときに、デザインや機能とともに天秤にかけるべき要素として、軽さやコンパクトさも重要なことがおわかりいただけますでしょうか。
もちろん、値段もですが。
どこに行くときにどんな服が目安になるかを知りたいときは → こちら!
ただし、そこが山や高原の場合、
標高100mにつき0.6℃温度が下がること
→標高1000mの山は平地よりも6℃気温が低い。
風速1m/秒につき体感温度が1℃下がること
をぜひご配慮くださいね。