ツェルトで目指すウルトラライト

08年秋、伊豆大島サイクリングキャンプの下見で使ったツェルト。
伊豆大島南端のトーシキキャンプ場で快適な一夜を過ごせました。


子どもたち(もちろん大人も)がどうやってリーズナブルに、なるべく道具にしばられないシンプルなキャンプや野遊びを実現するか、ということを考えるときりがありません。

昨今は道具の軽量化が進んで、軽量な装備で山旅をするために「軽量な道具を探して買い揃える」というちょっと皮肉めいた逆転現象さえみられます。
また、軽量化するとなにかしら短所ができるので、その短所をクリアした別の製品が現れるとあらたな物欲が湧くという、堂々巡りがおきます。

山旅のなかでもいちばん軽くしたいのは、野営道具。
しかし、理想的な軽い1人用テントを探し求めると、物欲沼にハマります。
そこでふと気がついたのは、ツェルトの積極活用。

ツェルトというのは、かんたんにいうと小型軽量幕で、山中で緊急避難的に一夜をやり過ごす必要に迫られた場合、とりあえず雨風をしのいで暖をとり、休息するために古くから使われている道具です。

折り畳むと小さく軽いので、携行も楽なのですが、上記のような使い方を想定して携行されるためにザックの底で「お守り」になっているケースが大半。

しかし、昨今はこのツェルトの素材もたいへんよくなっていて、簡易テントとして使うだけではなく、暖かい季節に天気を見極めて使えば、居住性は劣るものの山中泊に積極利用できるのではないか、と思えます。

ツェルトは設営の方法が自立型テントに較べるとややむずかしい。
(しかし、設営しないでそのままかぶって使うという方法もある。)
そのむずかしさは、たとえばテレマークスキーと同じような「マニュアル感覚の楽しさ」に変わる可能性があります。
自立型テントとちがって、さまざまな使われ方を想定された道具だから、設営にさまざまな応用が効くわけです。

いいかえれば、ツェルトを使いこなすことで山旅に新しい可能性を持ち込める、それがツェルトの魅力のひとつ。

ツェルトを積極的に使ったソロ宿泊活動を作ってみたくなりました。
ツェルトのなかでひとりで寝る体験は、新鮮ですよ。