「テントで行く初秋の南八ヶ岳」無事終了!

行者小屋が近づいた柳川南沢。
眼前には明日登る赤岳がそびえます。
未明から地蔵尾根を登りはじめました。
寒い西側斜面の地蔵尾根から、朝日射す主稜線に飛び出します。
快晴の赤岳山頂。
赤岳の下りは慎重に。
中岳への登りでは、赤岳が背面に屏風のようにそびえます。
すすきが輝く林道を美濃戸口へ。お疲れさまでした。
絶好の好天に恵まれた連休中の9/13-14、八ヶ岳の主峰・赤岳にテント泊で登る活動を、5名様のご参加者(うち2名が小学3、6年生)とスタッフ2名あわせて7名で実施、無事終了しました。

8月は不順な天気に翻弄された日本の高山は、好天に恵まれたこの連休中に大混雑、南八ヶ岳ももちろん例外ではありませんでした。
登山口となる美濃戸口では過去にみたことがないくらいの車。
駐車場整理に追われる八ヶ岳山荘の方々もたいへんそうでした。

しかし、登山をはじめてしまうとそんな喧噪もましになります。
時節柄、さまざまなキノコが彩りを添えてくれる樹林帯を楽しみ、時間をかけて行者小屋に着きました。
ここで再び大混雑。テントの数も見たことがないくらい。
礫が多い行者小屋のテントサイトですが、さいわい平地をみつけて早めに就寝。
満天の星空に恵まれた夜は、おそらく2、3度まで冷えたと思います。

翌日は3時に起床、4時半に出発。
なにせほぼ無風ですばらしい条件でした。
地蔵尾根をあがるうちにどんどん明るくなってきます。
加賀の白山、乗鞍岳、槍穂の稜線、そして立山方面までが黎明のなかで静かに連なります。
主稜線にあがると朝日がまぶしく、眼下に大展望をみることができました。

赤岳山頂わきでのんびりしたあとは、中岳のコルへ。
目の前に阿弥陀岳がすばらしいボリュームで広がりますが、竜頭峰の下りは慎重さが求められます。あわてない、あわてない。
下りきると、いままでの緊張がほぐれるような広い尾根筋。
中岳の山頂にはひと登り。
ここから少しガスが出てきたためか、みなさん阿弥陀岳は登らなくていい、というのでそのまま行者小屋へ下りました。

テントを撤収して一路美濃戸口へ。
午後の日射しが照りつけるなか、15時に美濃戸口に着き、山行を終了しました。

本活動では、ところどころで激を飛ばしました。
高山が低山と違うところは、天気の急変などでたやすく窮地に追い込まれることがあることです。
たとえば靴ひもが何度もほどけたり、何度も給水のために立ち止まる、といった小さな時間ロスがあとから「あのときに○○だったら……」という取り返しがつかない後悔につながることさえあります。
好天に恵まれたときにもぜひそうした時間ロスをなくしてほしいので、厳しいことをいわせていただきました。
時間ロスがなくなれば、計算された自由時間がたっぷりとれるのですから。

思い起こせば、私がはじめて八ヶ岳に登ったのは高1のときでした。
テントを利用して、小学生のうちから赤岳に登れるのはすごいこと。
日本にはいろんな山がありますが、無理せず、さまざまな経験を積んでほしいな、と願っています。

後日ご参加いただいた男性の方と小4男児のお母様からメールをいただきました。
今回は不勉強、体力不足のまま参加してしまい、
大変ご迷惑をおかけいたしました。
今回の企画では、とても学ぶ事が多かったです。
自分の中で消化して、次に活かしたいと思います。

                       
写真を撮る余裕のなかった場所の様子も写っていて、うれしかったです。
見ると思い出しますが、赤岳の下り道(文三郎尾根?)など険しすぎで、やっぱり野外塾企画でないと、自分たちだけでは行けない場所だと思います。天気の変化もこわいですし。

息子に「また行きたい?」と聞いたら、「行きたい気もするんだけど、すごく高いから怖いんだよね。」と言っていました。
赤岳の頂上付近も高さがあって、横が崖みたいで怖さもあったのだそうです。
下の娘もそのうち連れて行きたいです。ぜひまたこういう企画をよろしくお願いいたします。

ご参加いただいたみなさま、活動をサポートしてくださった理事の方、ほんとうにありがとうございました。